福祉支援者に必ず読んでほしい本質的な支援活動とは【当事者が回答】

福祉支援て一体何をしたらいいの?何が効果的なの?支援て聞こえはいいし、社会貢献としてやっていきたいことではあるけど、具体的にどうしたらいいのかがわからないなぁ。
JYO
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これから福祉支援活動を考えている、または既に取り組んでいる企業や団体・個人にみなさまに読んでほしい記事です。

児童養護施設で育った私が、当事者目線で書いていきます。

本質的・長期的・効果的な福祉支援にするためにやってほしい3つのこと

福祉支援をする団体のほとんどがリサーチ不足です。

圧倒的に多いのが、寄付・物資支援です。お金を寄付すれば貢献と思い込んでいる団体が多いからです。

お金で解決は最も頭を使わない手法なので、人気があります。しかし、福祉支援に限ってはそれだけが支援ではありません。ただの寄付はただの自己満になりがちです。

では、効果的な福祉支援のポイントを3つに分けて説明していきます。

  1. リサーチする
  2. 長期的にやる
  3. できることから取り組む

1.リサーチする

ぶっちゃけ、寄付だけされてもあまり効果ありません。寄付で一番得しているのは運営です。まずはどんな支援を必要としているか、リサーチしてください。

漠然とした寄付のデメリットをまとめました。

寄付のデメリット

・子どもの未来に視点を置いた使い方をしない
・目先の娯楽イベントや行楽に使いがち
・ものを買いがち
・建物の修繕に使いがち

野茂英雄さんが寄付のために、施設見学に来た話

私が養護施設にいたときに、日本人で初めてメジャーリーグに行った野茂選手が、施設に来たことがあります。寄付するためのリサーチだったと思います。

ちなみに、(数億円とも言われていたような)野茂選手の寄付金が使われたのは、

・厨房が綺麗になった
・女子風呂ができた
・入所児童100人に野茂選手のプリントされた、超ビッグサイズのトレーナーが5枚づつ配られた

建物が古かったこともあり、必要な設備投資ができました。(サインを書いてもらったのですが、職員に「ちょうだい」と言われてあげてしまい、野茂選手の価値がわかる今になって後悔しています・・・)

(野茂選手との写真)

建物系は、建てては壊しの繰り返しになりやすく、でもお金は使いやすいというところがあります。必ずしも、建物の工事がいいとは言えない場合も多いのではないかと思います。

野茂選手の寄付金用とは、たまたま良かったケースです。基本的に寄付金は幹部が適当に使ってしまうので、子どもたちに具体的な還元はありません。

今は物資豊かなので、物質的な支援も必要ない施設も多いです。その辺も、確認しましょう。

「これが必要だろう」とイメージで決めないようにしましょう。

施設で育った当事者の私が、一番必要だと猛烈に感じているのは自立支援です。特に施設育ちの子どもの自立は容易ではないので、そこを深掘りして支援したい思っています。

真の自立支援とは

・自立支援
・考えかたや判断基準(マインドセット)
・稼ぎ方、働き方
・逆境的体験のカウンセリング
・メンタルケア制度導入(眼球運動治療)
・心理士の能力向上、教育

自立支援とは、ただ生きるため、生活のための仕事を斡旋することではありません。自分の存在理由を明確に定め、経験を人のために役立たせ、存在意義を果たしていく。ただ生活費を稼ぐための仕事をし、生きていくのは真の自立とは言えません。

お金ももちろん必要ですが、それだけでは解決できません。私の掲げる真の自立もお金では解決できる課題ではありません。しかし、実は施設側も本当に必要な支援とは何かをわかっていません。

このサイトを通じて少しでも発信していけたらと思います。

2.やるなら長期的にやる

いっときの熱い思い系で支援活動に参入してくる場合があるのですが、自己中です。一旦冷静になって、長期で関わる覚悟を持ってやってほしいと思います。

長期的な支援活動をした方がいい理由は「メンタルに影響するから」です。

養護施設への入所児童は、虐待経験のある子どもは6〜7割です。虐待経験のある子どものメンタルケアは、一般的なカウンセリングトークでは癒せないことがわかっています。

もっとも効果的なケアが、「長期的に安定した人間と養育関係を築くこと」です。

つまり、長期的な支援活動は、結果的にメンタルケアになるのです。心理学のカウンセラートークではなく、シンプルに長く寄り添う関わりが必要です。

ちなみに、心理士のカンセリングは相性もかなりありますが、基本的に効果ゼロです。

特に、児童養護施設で暮らす子どもは感受性が豊かですし、一般的な家庭の子どもよりも空気を読む力が長けています。そのため、心理士のセラピーに対して、何を求められていて、何を審査されているのかが先読みできます。

つまり、当たり障りない診断結果を出すことも可能ですし、あえてめちゃくちゃな回答をして大人の反応を伺う、なんてこともよくあります。私が実際そうだったのでよくわかります。

心理士が役に立たない理由

・カウンセラートークは質問や課題の裏が見え透いているのでテキトーにすり抜けられる
・入所児童の6割が被虐児なため、一般的なカウンセリングケアや理屈、治療は全く通用しないことが研究で分かっている(回避性愛着障害

この本は、子どもに接し、心の分野を扱う人には必読してほしい本です。実際に精神科医である著者の岡田さんが、一般的なカウンセリングが通用しない患者がいることに気づきます。患者の背景と原因について全て実際にあったケースで語っています。

心理士ほど専門書に頼りきり、机上の空論でケアをしがちです。犠牲になるのは子ども・・・そのような連鎖を止めるためにも、この本は読むべきです。

回避性愛着障害 絆が稀薄な人たち (光文社新書) [ 岡田尊司 ]
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3.できることからやる。大きなことだけが支援ではない

支援のイメージは、学校を作るなどの大金の寄付を連想しやすく、自分には何もできないと思い込んでしまう人が多いですが、それは間違いです。支援は今からでもできます。

・まず、知ることは支援になる
・いつでもすぐに支援はできる
・大金=寄付の概念を捨てよう

それぞれの立場でできることをすればいいです。わからなければ知ればいいし、知ることからが支援です。

「大きなことができないから、何もしない」だと、何も始まりません。何事も小さなことからコツコツが基本です。積み上げましょう。

下記ページもあわせてご覧ください。

活動実績

2019年1月23日

言葉の威力について。支援活動のきっかけは3つあった

2019年2月8日

支援に対して抱くハードルの高さを解消することで、誰でもが支援活動を身近に感じ、取り組むことができるようになるでしょう。

福祉支援活動をする目的を明確にしましょう

児童養護施設の支援活動はたくさん存在します。どの活動に携わる人(企業)も子どもたちの未来の可能性を信じて、真剣に取り組んでいると思います。

しかし、熱意を持っていても、それが正しい方向に向かっていないと有益な活動にならないこともあります。

活動していくうちに、理論武装、机上の空論だけを唱えることになり、目的を忘れ本質的な支援にならないこともあります。本来の目的を忘れず、活動に取り組んで欲しいと思います。

「想い」が充分でも、うまく噛み合っていない活動もあるように感じています。なかなか行動に移せない人が多いなか、せっかく思いを形にしているのに正しく噛み合っていなかったらもったいないです。

ちょっとしたボタンのかけ違いなので、ここで活動の目的、やる理由について一度見直すきっかけになったらと思います。

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