児童養護施設ってどんなところ?4つのポイント【用語集】

児童養護施設とは一体何なの?
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テレビドラマや映画で児童養護施設が描かれることがありますが、時代背景の違いなどがあることも含め、正しく映し出されているものはありません。

しかも、「テレビ的におもしろくしよう」という意図で作られているので、視聴者にはお涙ちょうだいのイロモノ的な認識が先行しています。

そういった悪いイメージやネガティヴなイメージを払拭するために、児童養護施設とはどのような施設なのかを4つのポイントで解説していきます。

正しく理解することで、社会と子ども達の暮らす現場との距離感を縮め、児童養護施設の社会的な役割が果たされていくでしょう。

私は児童養護施設で育ちましたが、マイナスなイメージは持っていませんでした。

しかし、社会に出てから、ネガティヴなイメージがとても多いことを知りました。今では、支援活動を通して正しい理解を周囲に広めていくことができていますが、まだ認知が足りていません。

正しく理解していきましょう。

児童養護施設ってどんなところ?4つのポイント

児童養護施設を理解するためのポイントは以下の4つです。

  1. 問題行動(反社会的)をとった子どもが入所する施設ではない
  2. 障がい者施設ではない(養護学校との違い)
  3. さまざまな理由で家族と暮らすことができない事情を抱えている子供が暮らしている場所(捨てられた子どもではない)

1. 問題行動を起こした子どもが入所する施設ではない

児童養護施設は問題を起こしたり、悪いことをした子どもが入所する施設ではありません。

「施設」という言葉から、「少年院」や「鑑別所」、「児童自立支援施設(旧教護院)」といった施設を想像される方が多くいます。

都内でも児童相談所を作ることに反対意見があり、その理由に「問題児が入る場所だから」という前提の認識があった発言がありました。

また、少年院との区別がついておらず、養護施設は少年院という認識もありました。

しかし、児童養護施設の子どもたちに問題行動が多く見られるのは、事実でもあります。

その要因は、施設外の周りの人間の偏見などを敏感に感じ取ってしまうからです。

彼らは一般の家庭の子どもたちと同じように扱われることを求めています。しかし、彼らの願望とは裏腹に施設外からうけるのは、特殊扱いです。

さらに虐待経験といった、自分の持っている性格的、心理的な要因だけではなく、外的な要因から問題行動が引き起こされています。

つまり、児童養護施設に入所する子どもに問題があるのではなく、児童養護施設を正しく周知し、機能させられていない社会に問題があるということです。

2. 障がい者施設ではない(養護学校との違い)

「養護」と付くことから、「養護学校」を連想させます。

そのため、施設に入所する子どもは「障がい者」という認知をされやすいです。また、「高齢者」に関係するものとも思われます。

私自身も、養護施設出身ということで「障がい者」と認識されたこともあります。

児童養護施設と養護学校の違いについて

児童養護施設とは

児童福祉法41条は、「児童養護施設は、保護者のない児童、虐待されている児童など、環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設」

特別支援学校(養護学校)とは

特別支援学校とは、障がい者等が「幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準じた教育を受けること」と「学習上または生活上の困難を克服し自立が図られること」を目的とした日本の学校

児童養護施設と養護学校では全く別物なので、頭のなかで認識は別になっていても言葉が間違っていると伝わり方も大きく変わります。

私が児童養護施設で子どもたちに向けた自立のためのワークショップを開催していることを伝えた際に、福祉関係の人を繋げてもらったことがります。

しかし、紹介されるときは「養護学校でワークショップをしていた小野澤さんです」でした。

言葉が違うと伝わることが大きく変わってしまうので、気をつけてほしい伝えましたが、言い間違いが正されることはなく、養護学校でワークショップしていた人と言われ続けました。

彼らの中では、きっと言葉の言い間違いなどどうでもいい事なのでしょう。

しかし、その雑な扱いが問題だとも感じています。正しい用語で発信していきましょう。

3. さまざまな理由で家族と暮らすことができない事情を抱えている子供が暮らしている場所(捨てられた子どもではない)

児童養護施設への入所理由の約6割が虐待が原因と言われています。

つまり、子どもたち本人にはコントロールできない問題で入所しています。

施設への入所は「子どもを守る」前提ですので、決して「子どものせい」ではありません。

また、昔の孤児院や、赤ちゃんボックスをイメージする人もいますが、これらと児童養護施設は別物です。

孤児院というのは現在日本では名前が改称された為、孤児院というものは存在しません。

1947年児童福祉法の制定によって養護施設と改称しています。またその後、1977年に児童養護施設とさらに改称され、現在に至ります。

児童養護施設は、孤児院同様、いわゆる「捨てられた子」が入る場所という認識が強いです。

児童養護施設の機能としては、育ててくれる身内や親族がいない、親は生きてはいるが経済的に子どもへの最低限の養育が困難、親がうつ等の病気を抱えているため子育てが出来ない場合なども保護の対象となります。

「親と生活すること」が養育環境の最良という価値観を持っている場合、入所児童のことを「かわいそうな子ども」と定義づけます。

「親子間の血の繋がりが全て」「家庭で育っていない子どもは人の気持ちがわからない」など、情緒に欠けた子どもと認識しています。

しかし、多種多様の人種を認める時代です。このような「こうあるべき論」はこどもを傷つけていることを理解しましょう。

まとめ:社会で取り組むべき課題

正しく理解をしていない人が多い社会のなかでは、子どもを守ることはできません。

日本の児童養護施設のあり方については、世界的にも問題視されています。私たちがしっかり認知し、役割を担っていくことが大事です。

障がい者福祉、高齢者福祉に従事している人は、「子ども福祉も網羅している」と、世間は勝手に思い込んでいる傾向があります。

何らかの福祉職に従事している人でも、これらの違いを知っているとは限りません。

少子高齢化に反して、児童養護施設の入所児童は年々、増加傾向にあります。児童養護施設の社会的役割を社会一般に広めていくことが急がれます。

社会一般の人が考えているよりも、施設出身である人は弊害が多く、大変なことがたくさんあります。

さまざまな人種の人たちが共存することが当たり前になってきていますが、まだ、日本は個性や特殊な人を排除する傾向にあります。

世間の体質を変えるには時間がかかりますが、一人でも多く間違ったイメージを払拭してなくしていきましょう。

下記に、詳細を記載しているサイトをリンクしますので、ご覧ください。

児童養護施設
児童養護施設とは
厚生労働省
児童相談所
児童相談所Wikipedia

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