【児童養護施設出身者が教える】施設育ちの子どもに関わる時の2つの心構え

施設育ちの子にどうやって接したらいいのだろう。仲良くなった子が施設育ちと知って、どんな反応したらいいかわからなくなってしまった。
JYO
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あなたは「児童養護施設の子ども」または「施設で育った人」と接した経験がありますか。施設育ちの人が友達にいたり、職場にいるという人はあまり多くはないでしょう。

もし、あなたの友達が「実は施設で育って親がいない」という境遇だったことを知ったら、どのように反応しますか。その後の関わりはどうでしょうか。

ほぼ全ての人がどう接したらいいかわからなくなってしまうと思います。

ここでは、児童養護施設で育った人や、現在施設で生活をしている子どもたちに関わるときの心構えについて解説していきます。

このマインドセットを行うことで、社会的養護の子どもたちを理解し、いわゆる「ふつう」に関わることができます。施設で暮らす子どもも、施設で育った人も一般の人と変わりません。境遇が特殊ではあっても彼らは普通に接してもらうことを望んでいます。

私は児童養護施設で育ちましたが、それが「普通」の感覚でした。

その感覚が一般人とは違うことに気づいたのは、高校に進学したときと、就職をしたときです。「施設出身」の言葉に周囲が驚き、反応に困っているところを見て温度差を感じました。

施設出身と言っても一般の人と何ら変わりはないので「普通」に接してい欲しいと思います。それが彼らを社会で受け入れていく一歩です。

施設出身をカミングアウトすることで周囲がどうしたらいい困っている姿を見て、社会の体質を変えていかなければいけないと思いました。ここで心構えを身につけることで、そういった特殊な環境の人にもフラットな状態で関わることができます。

施設出身、施設の子どもに関わるときの2つの心構え

養護施設出身の方や、施設で暮らす子どもに関わる時に必要な心構えです。

  1. 「施設出身だから」という色眼鏡で見ない
  2. 施設育ちの子ども(大人)は傷付いているが、かわいそうと思わない

 

1.「施設出身だから」という色眼鏡で見ない

例えば、トヨタや日産と聞くと車のイメージがすぐに湧きますよね。それと同じで「施設育ち」と聞くだけで、「あ〜それね」といった個人のもつ主観での解釈が入ります。

多くは「施設で育った人間は問題行動を起こす」といった先入観です。施設で育った人間は自動的に「問題のある家庭の子どもだから問題を起こす」といった見られ方をされます。

また、親の愛情を受けていないから「人間的に欠如している」と思われます。これは、親子の血縁関係の中で養育することが、養育観として正しいといった価値観の決めつけで生まれる偏見です。

問題行動や周囲に迷惑をかけたときに、「あの子(人)は施設出身だからね」と言った見方をしてはいけません。「あ〜やっぱりね」と言った偏見です。

なぜか、施設出身者は「しつけをされていない子ども」とも連想されやすいのですが、施設出身の私からすると全くの逆でした。私が生活していたのは20年以上前ですが、当時の施設は、規律と規則正しい生活に重点を置いていました。そのため、しつけという名の異常な厳しさがありました。

施設出身者は問題行動が多く見られる傾向にあるかもしれません。その理由の1つに、周囲からの特異な境遇であることからの偏見のその反動が問題行動だったりするのです。

彼らは普通に扱われることを望んでいます。

私の実体験をもとに問題行動の背景を書いている記事はこちらです。
>>【実はSOS?】言葉に惑わされずサインに気づこう。

上記に挙げたことは、施設出身者に限ったことでありません。

核家族化が進み、社会全体で子どもを育てることが少なくなりワンオペ育児の影響で、親から十分な愛情を受け取って育つことの方が少なくなりました。情緒的な欠如という問題、そしてその影響はどの家庭にも起こり得る話です。

「施設出身だから」という色眼鏡は今すぐ捨てましょう。

2.施設育ちの子どもは傷ついているが、かわいそうではない

親の愛情を受けて育っていない人間は、その後の人生で人間関係の構築に苦しむなど困難があるのは事実です。しかしそれは幼少期、子ども時代の養育環境の問題が影響していることで、本人たちにはコントロール不可能だったことです。

彼らの責任ではありません。施設出身の人間は情緒的に欠ける人間だと感じたら、まずは、あなたが欠けている情緒的な部分を埋めていく心構えを持っていきましょう。

子ども本人の問題ではないので、個人をそう言った偏見で見るのは違います。もし、仮にそうだと感じるのであれば、それは社会全体で受け入れていくべきことです。

施設入所児童または、施設出身者は「親と一緒に暮らせないから(親がいない)かわいそうな子」といったイメージを持たれがちです。私はネグレクト(育児放棄)を受けてその状況を見かねた親戚が施設入所を提案したことがきっかけで、施設で生活することになりました。

私にとっては施設で暮らす方がよっぽど安全で快適でした。そのことに気づいたのは大人になってからでした。関わる大人や社会から「かわいそうな子」と言われたことで、自分はかわいそうな子だと認識しました。

それまで寂しい思いをすることや、我慢することは人より多くてもかわいそうだとは思っていなかったので衝撃でした。こうした周囲の勝手なかわいそうという意識や発言が、相手をそのように作っていきます。

人は皆、選んで生まれてきています。家庭環境や境遇、生い立ち、親全てです。人間はそれぞれに使命を持ってこの世に存在していて、それを達成するために必要なことが今のあなたの環境や境遇、これまでの体験なのです。逆境の中で暮らすことは一見不幸に見えますが、そうではありません。

しかし、だからと言って傷ついていないわけではありません。この違いを理解して子どもに関わりましょう。

大事なのは「普通」に接すること

私たちは彼らに「普通に接すること」です。養護施設で育ったということは、特別なことではありません。

例えば「親がいる感覚」や「実家がある感覚」が当たり前のことと感じるのと同じで、彼らは施設で育ったことが当たり前なだけです。

普通の友達と話すように話してください。聞いてはいけないことを聞いたと思わないでください。
彼らは「ふつう」に接してもらいたいと望んでいます。

入所児童や施設出身者は、どうしても偏見をもって見られてしまうという現実があります。
日本は多種多様を認める価値観が浸透していないので、普通とは違うことを受け入れることに、ためらいや戸惑いがあると思います。

しかし、もはや血の繋がりや家族で生活することだけが幸せなことではないことも少しづつ分かってきています。

もし、施設で育った人があなたの周囲にいたら、また、現在施設で暮らす子どもと接する時には、上記の2つの心構えを持って関わってください。施設育ちだからという色眼鏡は持たず、個人として普通に接してください。

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