ストレスと逆境体験

 

 

 

ストレス反応 正常 異常

正常なストレス反応

視床下部と呼ばれる脳の小さな領域から下垂体と副腎を刺激するホルモンが分泌され、全身に送り出さられる。そしてアドレナリンとコレチゾールによって免疫細胞から強力なメッセンジャー分子が分泌され、免疫反応を促す。

すると脈が速くなり、腕の毛が逆立ち、筋肉が収縮する。体や命を守るための戦闘準備が整うのだ。 

やがて危険ではないとわかると、体がリラックスする。筋肉は緩み、腕の毛は元通りになる。視床下部、下垂体、副腎(HPA軸)

落ち着き冷静さを取り戻す。

遺伝子スイッチがオフになる

エピジェネテクス

遺伝子を超えた変異で、幼少期の環境によって体内で有効な遺伝子が永久に変わってしまう。

環境要因にはプラスもマイナスも両方含まれる。

プラス・・・温かい家庭、健康的に食生活、きれいな水や空気

マイナス・・・ストレスの多い状況。貧しい食生活、感染、有害物質

脳が発達段階にある子どものころに、繰り返し闘争、逃走反応の状態にさらされると、慢性的なストレスのせいで、ストレス反応を調整する遺伝にに対して機能をオフにするマーカーが立てられ、脳は生涯にわたって反応を正しく調整できなくなるのだ。

虐待やネグレクトのために両親から離れている子どもと、見たところしあわせな家で暮らしている子ども、それぞれ96名ずつに唾液のdnaを分析した。

その結果、困難な状況にある子どものDNAでは約3000のDNA部位と23本の染色体全て置いて、エピジェネテク・マーカーに大きな違いがあることがわかった。

虐待され、両親から引き離された子供は、ストレス要因に対する正しく効果的な反応を決定するヒトゲノムの特定の部位でエピジェネテク変異が見られた。

逆境やトラウマの経験かある子供50名を調査し、ストレスを管理する遺伝子に変異を発見した。

この遺伝子は、ストレス要因を感知するとコレチゾール反応を抑えて体を元の状態に戻そうとするものだが、損傷を受けているために、体はストレス反応を軽減することができなかった。

「必要不可欠なブレーキが利かない状態」だという。

逆境を経験した子どもの場合、これは何百とある遺伝子変異の一つに過ぎない。

p65

「幼少期のストレスは脳に変化を起こし、免疫システムがリセットされます。その結果、ストレスにまったく反応しなくなるか、逆に過剰に反応してストレス反応を止めることができなくなります」

p63

小児期にや思春期にHPA軸に負荷がかかりすぎると、長期にわたる副作用が現れる。

ストレスを受けた時点での影響だけでなく、子供の頃に慢性的なストレスを受けると、その後の人生におけるストレス反応が生物学的に再プログラミングされてしまう。

その結果30.40.50歳となるにつれて、内分泌腺や免疫の機能から体や細胞を攻撃するストレスホルモンがいつ量産されてもおかしくない状態となる。

ストレスの制御システムが損傷を受けると、私たちはストレスに過剰に反応し、過敏な状態から自然に元に戻る力が低下くる。、つまり、常に反応していることになるのだ。

例えていうなら、通常の場合はストレスが高くなるとストレスホルモンや物質が点滴され、危険が過ぎ去ると点滴は終了する。

p66

子供はなぜストレスのダメージを受けやすいのか

小児期や思春期のストレス要因や逆境の方が、より深い傷跡を残す。

具体的には、長期にわたる言葉の暴力、心理的ネグレクト、親の離婚や死、うつ病や依存症で感情の起伏が激しい親、性的虐待、メディカルトラウマ、きょうだいの死、身体的暴力、、、における暴力などが挙げられる。

いずれの場合も、HPA軸のストレス反応が変化し、炎症を引き起こすストレスホルモンが生涯にわたって増加する可能性がある。

成長期の子供はHPA軸が発達段階にあり、健全な成長は日常的な環境の安全に大きな影響ををうける。

HPA軸は何度も活性化され、体内にはつねに炎症を引き起こす神経伝達物質が発生している状態となる。これによって、長く続く炎症や病気の原因となる生理的変化が起こりかねない。

体験談

ストレスを体は覚えている

体は覚えている。そして語る

「30年前の大きな精神的ストレスが現在の身体の炎症に関係あると考えたことはありますか?」

「もうすぐ誕生日ですね。あと少しであなたは35歳。お母さんがお父さんに殺された時の年齢に追いつきます」

「私はずっと自分の過去、身の上、苦しみから逃げていて、またしても自分自身にぶつかっていたんです」

もっと幸せな子供時代を送っていたら、果たして人生は全く違っていたのだろうか。今からでも、何ごともなく成長した健康な人間に戻ることはできるのか。

「壊れて傷ついた自分が、私の人生で本当になりたい自分に勝つはずがないと、どうしたら確かめることができるのだろう」

過去が何十年ものあいだ静かな時限爆弾のごとく私たちの中で刻んでいたことを物語っている。そして設定された時間になると、体は過去を忘れていないことを知らせる細胞単位のメッセージを発するのだ。

p45

体を苦しめる病気、そして人生のさまざまな障害との関連には誰も気づかなかっただろう。職場の上司は、カットが怠けて自らチャンスを狭めているだけだと考えていたに違いない。

当時の友人は身勝手で、おげさで、「すぐに被害者面をして、ちょっとした誤解でも他人を責める」人物だと思っていたかもしれない。

実際には経験したストレスが免疫システムや脳の灰白質に影響を及ぼし、ストレス反応レベルを悪化させてた。その結果、母親が亡くなったのとまさに同じ年齢で炎症や自己免疫疾患の餌食となった。

「小児期トラウマ」p 46 カットの体験から学ぶこと

「自分の子供時代が逆境に満ちていたとは考えたとこもありませんでした。ただ、そういうものだと思っていたんです。

両親の喧嘩を目の当たりにしたり、両親の離婚を経験したり、精神を患っている親から批判的なことを言われ続けたりしたのは私だけではないから。私はどうにか抜け出して、人生を立て直した。誰だっでそうしますよね?」

「何度も考えました。自分の何がいけないのかって。クライアントと対立したり、夫との間にちょっとした誤解があっただけで、何時間も不安や恐怖に駆られるのはなぜだろう。私の不安センサーはどうして常に前回なのか。」ACE研究のおかげで答えを理解した。

アメリカの成人の三分の2が大人になってからも人知れず子ども時代の傷を抱えており、その傷が日常の健康や幸せにどのような影響を及ぼすかということにほとんど、場合によってはまったく気づいていない。

5歳や15歳のときの出来事が原因で、私たち30年後に病院に行くかも知れないのだ。

たとえその出来事が、新聞に大きく載るようなものであろうと、自宅のリビングで誰にも気づかれることなくひそかに起こるものであろうと。p48

トラウマと、病気

小児期トラウマの発症

小児期のトラウマが、体調に影響を及ぼしていることがわかってきています。

それも、幼い頃のトラウマや逆境体験が何十年とかけて心身に不調をきたしていくので、多くの人が、まさかその不調が幼い頃に受けたストレスの影響だということは誰もわかっていません。

不思議なことに、トラウマとなった原因、例えば、母親との間に起きた決定的なトラウマの時の母親の年齢になった時に同じように自分にも何かがおきたりします。

私は、幼少期からとても病気しがちでした。

具体的にはインフルエンザは年に2回はかかっていましたし、原因不明の高熱や不調を小学生の頃から抱えていました。

当時は、薬を飲んで寝かされ、子供のよくある病気として片付けられてきましたが、今振り返ると全てトラウマ反応だったと言えます。

なんども不調と元気を繰り返して大人になっていきますが、その不調が見過ごせなくなっていきました。

それが、27歳を過ぎた時からです。これは、母親が私を施設に入所させて時の年齢です。母親が病弱だったのですが、私は熱をよく出すものの病状くではなかったので、遺伝しなかったと思っていました。

しかし、27歳を境に体の原因不明の不調から目をそむけることが不可能になっていき、そこから自分の人生との向き合いが始まったように思います。

ひどい骨盤の痛みを訴えていて、あちこちの病院を回ったが原因不明だった。そこでシーゲルは、その患者に絵を描いてもらった。

すると彼女はバレンタインのようなハートを描いたが、真ん中にひびが入り、血が滴り落ちていた。数えてみると、血は21滴だった。

「それで、21歳のときに何があったのか尋ねてみた」患者がトラウマを打ち明けると、骨盤の痛みは少しづつ和らいだ。

小児期トラウマがもたらす病 P221より引用

ストレス 逆境体験 メンタルケア

1.根本的なメンタルケアの重要性

小手先の心理カウンセリングではなく、根本的なケアが必要です。

私は不登校になったとき、メンタルケアを受けに児童相談所に通っていましたが、もちろん本当のことを言うはずもなく、適当な回答をして逃げていたのを覚えています。

マニュアル通りのカウセリングは必要ありません、時間の無駄です。そんなケアに時間を取るなら、よっぽど一緒に全力で遊んだりすることの方がメンタルケアになります。

教科書に書いてあることが全ての人ほど、自分は教育される必要がないと思っている人がとても多いです。教育者に多い傾向にあります。特に目に見えないものを嫌悪し、ロジックにこだわります。

自分を信じることが出来ない人ほど理屈に頼ります。信じる「何か」がないとダメな反応です。知識にすがるタイプですね。子供をなんとかする前に、大人の教育が本当は、まず一番必要です。

必要なものはメンタルケア

活動を倒してメンタルケア

人は信じてもらえてるというだけで成長し、過去のトラウマからも脱出できる。何をするよりも大事なことである。

しかし、過去のトラウマが深ければただ信じるだけでは成り立たない。小手先のスキルやカウンセリングは通じない

本気で信じることだ。

過去の傷つきから回復するために、何があっても信じ続ける、理解する、支えるという前提がないと真の信じるではない

僕は耐えてきた恥辱や非難とは縁のない世界で育った子どもたちとは、まったく違うことを思い知らされた。

その時ふと思ったのは、自分はここにいるべき人間ではない。ということだけでした。

不安に打ち負かされたのだ。心の抱えた恥ずかしさや悲しみのせいで自分が傷物だということを、彼女に知られたくなかった

p27~

活動を倒してメンタルケア、人は信じてもらえてるというだけで成長し、過去のトラウマからも脱出できる。

何をするよりも大事なことである。

ACE 逆境的小児期体験

さまざまな子供時代の逆境と、成人後の身体疾患および精神障害の発症には明らかに科学的な因果関係があることが証明されている。

逆境には、暴言や侮辱、精神的または物理的なネグレクト、身体的または性的虐待、親のうつ病、精神疾患、アルコールやほかの物質への依存、母親が虐待される場面を目撃、親の別居または離婚などが含まれる。

ネガティブな経験が長く続くと、子供の脳の構造が変わる。すなわち、ストレスホルモンの分泌をコントロールする遺伝子発現が変化して、炎症性ストレスの過剰反応を引き起こして、成人後に病気にかかりやすくなる。星人の64%が子ども時代にいずれか一つ逆境を経験し、40%が二つ以上を経験している。

p9~

 

世界保健機関(WHO)は14カ国で健康悪化につながる可能性がある精神的苦痛や心的外傷の検査にACEの質問紙を採用している。アメリカでは29の州とワシントンdcにおいて講習衛星の改善にACE質問紙が採用されている。

逆境の経験と成人病の深い関係について徐々に詳細が明らかになってきた。小児期の逆境は人間を細胞レベルで傷つけ、細胞を廊下させて寿命を縮めることが明らかになった。

子どもの頃にストレスに直面した大人は「テロメア」と呼ばれる部分がより短くなる。すると病気にかかりやすくなり、老化のスピードが早まる。テロメアが老化して尽きると細胞の寿命が尽き、その結果、私たちの寿命も尽きるのだ。

特定のACEと病気の範囲との相関関係も判明した、たとえば、子どもの頃に両親を失くしたりしたり、精神的または身体的虐待を受けたり、ネグレクトを経験したり、両親の喧嘩を目撃したりした人は、大人になってから心疾患、肺疾患、糖尿病、頭痛、多発性硬化症を発症する確率が高い。

同様に、がんや脳卒中の危険も高くなる。子ども時代に困難な環境に身を置くだけで、成人期に慢性疲労症候群を患う確率が6倍に増える。

両親を失った子供はうつ病のリスクが3倍、両親が離婚した子供は一生にうちに脳卒中を起こす確率が2倍となる。

P38

友だち追加

無料Ebook「幸せな子どもが育つ方法」プレゼント!

児童養護施設の子どもへの関わり方ハウツーを無料メルマガにて授けます

【準備中】児童養護施設でくらす子どもたち向けのワークショップ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です